NAO


次の日あゆみと麻衣が校門で待っていた。


私は無言で封筒を渡した。

二人は中身のお金を確認しニコッと笑い
「ありがとう♪」
とだけ残し走っていく。


「何渡してた?」


また先生……。


眞木先生にはいつも見られたくないとこを見られてしまうなぁ…。


「手紙です」


「お前らいつも一緒なのに?」


「はい…」


「そっか…。長瀬がそう言うなら信じるわ。でも、もしなんかあったら言えよ」

先生はいつでも優しい。


私の担任だから当たり前なのかな――…?




< 61 / 374 >

この作品をシェア

pagetop