NAO


午後5時――。


今日のこの時間はホテルに入るカップルは少ないみたいで街は静かだった。


だからすぐにわかった。


「ヤダ!はなして!」


偶然にも長瀬をみつけた。

俺はとっさに抱きしめ助けていた。


いつもの長瀬なら『何するの』と強がるのに今日は素直だった。


俺を抱きしめ返し素直に甘えてくれた。




正直俺は嬉しくて仕方なかった。





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