明日があるということ


「……夜、星の綺麗な時に外を散歩したい」



母の顔は、驚きに満ちていた


今まで、私が何かをやりたいと言ったことはほとんどなかったから……


「ち、ちょっと先生に聞いて来るね!」



母は嬉しそうにこの病室を出ていった


私がわがままを言ったことが相当嬉しかったのだろう



でも、普通は散歩なんて許可されないだろう


いつか先生に言われた余命はあと半月も残っていないのだから……


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