明日があるということ
しばらくして、母と一緒に40代の男性が入ってきた


私の担当医の高畑先生だった



「芹香ちゃん、夜に散歩したいんだって?」



「はい。」


困った顔をして腕をくみ、私の目を覗いていた



「わかっていると思うけど、今はとても厳しい状況なんだ。君の心臓は弱りきっていて、いつ何が起こっても不思議はない。」



「わかってます。」



少しの間、目をそらさずに自分の意志が固いことを訴えかけた






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