[短]翼を、ください。ー切なく甘いイブの夜を君とー
「……………。」




何も答えずに唇を噛むジュン。



なんて、優しいんだろう。



どうして、こんな私を気遣ってくれるんだろう?



「ねぇ、そうでしょう?」


「………違う。」



「うん。そうだよね。違うよね。


………え?違う……?」



「……違う。」



待ってよ、そんなはず、ないじゃない。



そんなこと、あるはずないじゃない。



お願い、ジュン。私に期待、させないで。



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