[短]翼を、ください。ー切なく甘いイブの夜を君とー
「それって……どういう………」




「…博愛のキスじゃない。」




「…じゃあ…「好きだから、キスした。

女として、ナナに惹かれてた。」



違う。違うよね?



そんなこと………




あるはずないって言いたいのに、彼の真剣な瞳を見ているとそんなこと、言えなかった。



「本当は、俺、もう治ってるんだ、翼。


もう1か月くらい前から、完璧ではないけど、空へは飛んでいけた。」



「じゃあ……なんで……?」



「決まってんじゃん。」



そういって彼は私を抱き締めた。



「ナナとずっと居たかったからだよ。」





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