その結婚、取扱い注意!
「あら~ 高宏(たかひろ)じゃないのっ。メリークリスマス~」

追い払おうとしていると、美里ママの声にさえぎられる。

えっ? 美里ママの知り合い?

立ち上がった彼に美里ママが嬉しそうに抱きつく

「今日はイブよ。仕事があるって言ってなかった?」
「近くでロケだったから抜けてきたんだ」

ふたりの会話に私の頭は混乱してきた。

ロケ中? ホストじゃないの?

「その姿じゃ目立ったんじゃないのぉ? ファンの子に見つからなかった?」
「俺、ホストに間違われてたんだよな。だから問題なし」

彼は座ってポカンと見ている私に視線を動かした。

絶対にホストだって思ったんだもん。普通そんな格好している人なんていないし。

「ミミちゃんとさっそく知り合いになったのねぇ」
「そっ。この人、可愛いね」

さらっと言ってのける彼はやはり女慣れしているみたいだ。

「ちょっと~ ミミちゃんはだめよ~ ラブラブのイケメンの旦那様がいるんだからね~ それに高宏には彼女がいるじゃない。ほら、来たわよ」

私たちの前に来たのはきららさん。

彼に抱きつかんばかりに身体を寄せる。

きららさんが来ると、美里ママは誰かに呼ばれてその場を離れた。

もしかして彼女ってきららさん……?

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