その結婚、取扱い注意!
翌日はベルサイユ宮殿やルーブル美術館見学。

そしてその翌日はフランスの西海岸にある世界遺産モン・サン・ミッシェルまで足を延ばす。

あっという間にフランス滞在を終え、国際列車ユーロスターにてイギリスのロンドンを目指す。
車内でボックスランチを食べられるように手配している。これらの手配を自分がやったと思うと、達成感がある。

「いよいよロンドンだな。本田君は楽しみだろう?」

隣に座る田代部長が和やかに声をかけてくる。

「はい。まだそれほど経っていませんが、懐かしくてわくわくします」

遊びじゃないから友人たちに会うことは出来ないけれど、住んでいた街を見られるだけで気持ちが浮き立つ。

湊は今頃どうしているかな……。仕事が終わってゆっくりしている?

「本田君のおかげでホテルや食事の内容も良いと、先生方から満足してもらっているよ。ありがとう。この仕事が合っているんじゃないか?」
「楽しく仕事をさせていただいただけです。評判が良くて安心しました」

食事内容を詰める際に、イギリスの友人から今回の日程の食事の助言をもらったりして、日本人好みのものになったのだ。

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