その結婚、取扱い注意!
湊に支えられて身体を起こし、不安な面持ちで医師を見つめる。

「ご気分は悪くないですか?」
「はい。もう大丈夫です」
「脱水症状と……おめでとうございます。妊娠8週目ですよ」

医師はメガネの端をくいっと持ち上げてはっきり言った。

「えっ!?」

私と湊は耳を疑い、お互いを見つめる。

「先生、私が妊娠?」
「間違いありません。こちらを差し上げましょう」

医師は持っていたファイルボードから写真を抜き取り、私に差し出す。

それは白黒の超音波写真だった。

「こちらが赤ちゃんです」

小さな豆のような形を指さし、私たちに教えてくれる。

「湊っ!」
「ミミ、まだ信じられないよ」

念願の赤ちゃんに私たちの顔がほころぶ。

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