その結婚、取扱い注意!
湊から離れてコップをキッチンに置きに行こうとすると――

「あ、ミミ」

湊に呼ばれる。

「え?」

少し離れたところで振り返り、まだソファに座っている湊を見る。

「その服、良く似合っているよ」
「突然そんなこと言わないでよ」

いやだなぁ。照れ臭いじゃないっ。

褒められて顔がにやけているところへ――

「サンタクロースのコスプレだろ? 年の割には思い切ったな」
「サンタ――っ、もうっ! ちがうのっ!」

力強く否定すると、湊が「くっくっくっ」と堪えるような笑いをしている。

「からかう元気があるなら大丈夫ね! 早く入ってきてっ」

ぷくっと頬を膨らませながら、キッチンへ入った。

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