その結婚、取扱い注意!
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暖を求めて湊の身体にすり寄る朝。

湊の懐にもぞもぞと入る。

暖かい……あっ!

湊の風邪を思い出してパチッと目が開く。

まだ眠っている湊の額に手を置いて熱を確かめる。

良かった。熱はないみたい。

額に手を置いたまま安堵していると、湊の目蓋がゆっくり開いた。

「おはよう。熱下がったみたい。でもまだ喉は痛いでしょう?」
「ん、ああ。まだ痛いな」
「今日はお仕事休めない?」
「残念ながらね。大丈夫。気合で治してやるよ」

湊は上半身を起こしてベッドサイドのテーブルに置いたメガネを取りかけてから、ベッドを抜け出した。


リビングに置かれた私と同じくらいの高さのクリスマスツリー。

その下にプレゼントが置かれていた。

見たくてしようがないけれど、まずは朝食作り。

キッチンに入ると、棚から鍋と材料を出しておかゆを作り始めた。

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