その結婚、取扱い注意!
しばらくしてお昼寝をしていた大地くんが目を覚まし、その場が賑やかになる。

やっぱり赤ちゃんがいると、場が和む。

8ヶ月になった大地くんはだいぶしっかりして、表情も豊かになった。

「お姉ちゃん、これ大地くん食べられる?」

屋台で買ってきたベビーカステラと綿菓子をお姉ちゃんに渡す。

「大丈夫よ。手に持たせてみなさいよ」

言われた通り、ベビーカステラを大地くんに見せると欲しがる。

手に持たせると、喜んで口に運んでくれて可愛らしさが倍増だ。

男性陣のお酒のお供におせち料理やおさしみが並んでいる。

私はおちょこに一杯だけ熱燗を飲んだ。だけど、今は後悔している。

また胃の不快感が戻ってきたのだ。

薬飲んだ方がいいかな。まだまだ食べたいものがある。

私はこっそり立ち上がるとリビングに行った。

リビングのいつも薬が入っている引き出しを覗いていると、空になったとっくりを持ってきたお姉ちゃんが入ってきた。

「ミミ、どうしたの? 薬探しているの?」
「……うん。胃の調子が悪くて」

答えながら胃薬の箱を見つけた。

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