その結婚、取扱い注意!
「結婚してもう結構経っているだろう? 初々しい奥さんだな」
「ええっ、部長からかわないでください。言い慣れていないだけなんですよ」
「旦那さんが羨ましいな。俺も世話をしてくれる人を見つけようか」
田代部長は7年前に奥さまを交通事故で亡くしている。たしか、中学生のお子さんがいるので、実家暮らしだと聞いたことがある。
田代部長は笑うと、手元のビールの入ったグラスを持ちあげゴクゴクと飲み干す。
注ごうかとビール瓶に手を伸ばすと、横から取り上げる。
「美海は飲んで食べてね~」
久我さんだった。久我さんは田代部長の空のグラスにビールをお酌した。
久我さん、なんか雰囲気変わった気が……。
相変わらず艶々のストレートロングヘアは変わらないけれど、気が進まないと誰かにお酌するタイプではなかった。
もしかして、田代部長が好き?
それはそれでいいのかも。田代部長なら、包容力のある優しい旦那様になりそう。
そんな考えにひとり満足して、フライドポテトを口に運ぶ。
鍋の中の具材がいい感じにぐつぐつしてきている。
「ええっ、部長からかわないでください。言い慣れていないだけなんですよ」
「旦那さんが羨ましいな。俺も世話をしてくれる人を見つけようか」
田代部長は7年前に奥さまを交通事故で亡くしている。たしか、中学生のお子さんがいるので、実家暮らしだと聞いたことがある。
田代部長は笑うと、手元のビールの入ったグラスを持ちあげゴクゴクと飲み干す。
注ごうかとビール瓶に手を伸ばすと、横から取り上げる。
「美海は飲んで食べてね~」
久我さんだった。久我さんは田代部長の空のグラスにビールをお酌した。
久我さん、なんか雰囲気変わった気が……。
相変わらず艶々のストレートロングヘアは変わらないけれど、気が進まないと誰かにお酌するタイプではなかった。
もしかして、田代部長が好き?
それはそれでいいのかも。田代部長なら、包容力のある優しい旦那様になりそう。
そんな考えにひとり満足して、フライドポテトを口に運ぶ。
鍋の中の具材がいい感じにぐつぐつしてきている。