その結婚、取扱い注意!
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翌日、湊は出勤前に美里ママの部屋に向かった。
私はお留守番。

湊が美里ママの気持ちをどう和らげてくれるか心配だったけれど、私よりも付き合いの長い湊の方が適任だ。

私としてはいつも励ましてくれた美里ママだから、力になりたい気持ちでいっぱいだったけれど。

時間があったら一度戻ってくると言って湊は出て行ったが、おそらくそれはないと思っている。

それから40分後、湊からメール。
やっぱり戻ってこられず、駅に向かっていると。

大丈夫だったのかな……。

そう思案していると、湊からメールが来た。

『とりあえず、お前はブスなんだからと説得した』

開いたメールに、私は目を見開いてびっくり。

ちょ、ちょっとーなに言ってるの!?

『本当にそんなことを言ったの!?』

そう返すと

『嘘は嫌いだからな。だけど、美里の良いところは彼氏、俺やミミ、店のみんなや客が一番わかっていると言ってやった。あとは知らん』

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