その結婚、取扱い注意!
第2章
仕事と妻の役目
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「おはようございます!」
渋谷支店の企画営業部へ行くと元気よく挨拶。
顔見知りの企画営業部の男性が「おはよう」と声をかけてくれる。
田代部長はすでに机で書類を広げて仕事をしていたけれど、私の声に気づいて顔を上げると立ち上がった。
昨日電話をしてから、さっそく今日からの話になったのだ。
「おはよう! 本田君、さっそくだが高校の担当者に合わせるから出かけよう」
「はいっ」
田代部長は机横のコート掛けにかけていた暖かそうなカシミアのコートを手にする。ビジネスバッグに書類をしまい、私の元へやってきた。
私を見た田代部長はすっと目を細めてからクッと笑う。
今日、高校へ挨拶に行くと聞いていたので、私の装いは紺色のおしゃれなデザインなしのスーツ。鏡を見た自分があまりにも地味だったので、ブラウスを白いフリルのあるものにした。
「な、なにかおかしいですか?」
いきなり笑われて、田代部長の視線の先……自分の服を見下ろす。
「おはようございます!」
渋谷支店の企画営業部へ行くと元気よく挨拶。
顔見知りの企画営業部の男性が「おはよう」と声をかけてくれる。
田代部長はすでに机で書類を広げて仕事をしていたけれど、私の声に気づいて顔を上げると立ち上がった。
昨日電話をしてから、さっそく今日からの話になったのだ。
「おはよう! 本田君、さっそくだが高校の担当者に合わせるから出かけよう」
「はいっ」
田代部長は机横のコート掛けにかけていた暖かそうなカシミアのコートを手にする。ビジネスバッグに書類をしまい、私の元へやってきた。
私を見た田代部長はすっと目を細めてからクッと笑う。
今日、高校へ挨拶に行くと聞いていたので、私の装いは紺色のおしゃれなデザインなしのスーツ。鏡を見た自分があまりにも地味だったので、ブラウスを白いフリルのあるものにした。
「な、なにかおかしいですか?」
いきなり笑われて、田代部長の視線の先……自分の服を見下ろす。