その結婚、取扱い注意!
「昨日が初日だったんですけど、夕食は湊が作って待っていてくれたんです」
「あら~ おのろけかしらぁ」

満面に笑みを浮かべた美里ママ。

「そんな……」

のろけたつもりはないが、人が聞いたらそう思うだろう。

「いいのよ~ 仲が良くて良いこと。あ、ミミちゃんもお持たせのたい焼き、お食べなさいな」

明菜さんから回ってきたたい焼きの袋から2つ出して私に渡してくれる。

「残りは……あ、きららちゃんね。まだ来ないなんてどうしたのかしら?」

たい焼きを口まで運んでいた私は手を止めて、ドアの方へ視線を動かす。

まだ話しているのかな……それとも……。

そこへドアが開いて俯き加減のきららさんが入ってきた。
肩を落として足取りは重そうで……。

私、余計なことをしちゃったかな。でも、本当に失礼なヤツだったし。

「あ! きららちゃーん。ミミちゃんがたい焼き買ってきてくれたわよー」

美里ママはたい焼きの袋を高くぶんぶん回してきららさんを呼ぶ。

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