その結婚、取扱い注意!
きららさんはこちらへとぼとぼと歩いて来て、美里ママの前に来ると今まで溜まっていた涙が決壊して大声で泣き始めた。

「美里ママぁぁぁぁ――」

美里ママに抱きついて大泣きするきららさんを見ていたら、胸が痛い。

「本当の女になってやるぅぅぅぅ――」

美里ママの胸で泣きじゃくるきららさん。

「いったいどうしたのぉー?」

美里ママは訳が分からず、きららさんの背中をなだめるように撫でているし、周りにいる明菜さんたちも心配そうに見ている。

「あんな男! 見返してやるんだからぁぁぁっ!」

やっぱり別れたんだ……。

「タカのこと? どうしたの?」
「普通の女が良いって言われたんですぅぅ」

美里ママから借りたハンカチで涙を拭いたきららさんの目と私の目が合う。

「きららさん……」
「やだぁ~ ミミちゃんは悪くないんですよ~ 前から予感はしていたんです」

美里ママから離れて、私に明るく言ってくれる。


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