シニガミチェーンメール
十五日目
綾介は、四時一分ほどに起きるのが、
日課になっていた。
いつシニガミチェーンメールが
届くかを待ちながら、
ベッドで寝返りを打つ。
四時二分。
四時三分。
綾介がベッドから起き上がって、
携帯を手に取り、
メール着信画面を開く。
_____四時四分_____
四時、五分になった。
なにも起きない。
安堵と恐怖の入り混じったため息を
吐いてから、また布団に埋もれる。
…眠れない。
五時になった今も、
ずっと目は開いたまま。
綾介は起き上がると、
携帯のムービーの画面を押した。
最後のムービーは、
井上 玲二のもの。
その背後に映る、黒い影。
玲二を連れて行こうとする、
鎌を持つシニガミの存在。
綾介は自分を
ムービーで撮ってみた。
音が鳴り、数秒映してから、
ムービーを再生する。
背後にシニガミは、居ない。
一気に肩の荷が下りたようで、
綾介はベッドにもう一度寝転んだ。
スゥ__スゥ__
あっという間に、寝息をたてる。