シニガミチェーンメール
四時二十分に、
綾介は起きた。
青いカーテンから透けた月の光は
部屋の中を幻想的に
不気味に演出する。
携帯に
特に異変はなかった。
シニガミチェーンメールが始まってから
携帯にはロックをかけているので
見られてはいないだろう。
メールの音が聞こえなかったのかと
不安になり、
机の上に置いた携帯を掴み取ると
メール着信画面を開く。
受信メールが、一件。
「…っ」
しかし、そのメールの
件名は書かれていなかった。
…件名が書かれてない?
…シニガミチェーンメールじゃ…
ない…のか?
綾介はわずかの期待を込めて
その受信メールを
開いた。
_____綾介は、
そのメールを見た直後
叫びそうになるのを
堪えて
指を噛んだ。
ガリッと音がして
涙と共に、血が溢れ出た。