シニガミチェーンメール
教室に入ると
笠山 悠と屋良 裕理は
自分の机の前で立っていた。
シニガミチェーンメールは
全員が座った直後に
送られるのだ。
悠や裕理も
始まるのが
怖いのだろう。
「…おは…よ…」
久しぶりに綾介は挨拶をしたが、
悠と裕理は
チラリとこちらを見ただけで
何も言わなかった。
綾介が椅子をズラすと、
ギッという音。
窓に視線を投げると、
雲がどんよりと立ち込めていた。
綾介が座ると、
裕理と悠も座った。
その、瞬間。
♫ピロロロロン♫
ピクリと三人の身体が震え、
バッと笠山 悠が
携帯を開いた。
画面に光るのは
人を消し去っていく死のメール
__シニガミチェーンメール__