シニガミチェーンメール



目を見張る。



「…運…?」



綾介はこのメールの示す意味を、



寝ぼけた頭を精一杯回して、



理解しようとした。



つまり…



シニガミチェーンメールが



どっちに送られるか…だよな…



俺か笠山か…



そして、綾介は気づく。



生き残れる可能性と



消える可能性は、



五分五分。



どっちになっても、おかしくはない。



「っ…本当に運…なのかよ」



今度こそ、本当に消えるかもしれない。



いくら悪運の強い自分でも。



綾介は、



ムービーに映っていたシニガミに



自分が引きずられ、



地獄に連れていかれるさまを



想像した。



血のこびりついた鎌で、



身体を引き裂かれ



黒いマントに包まれて



感情のないあの骸骨の目



__黒い穴に吸い込まれるように…



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