シニガミチェーンメール



「…きた…」



蒼白の顔のまま、



久琉斗が画面を開いた。



シニガミチェーンメール



という文字が、



黒く輝いているように見える。



「…とりあえず、綾介に送る…」



ボソッと囁いて、



送信ボタンを押した。



数秒後、綾介の携帯が音を鳴らし、



メールが回ってきた事を知らせる。



「…」



自分に回ってきたことに



安堵した綾介は、



しばらく固まった。



誰に回せば良いのか、解らなかった。



__綾介は、



すぐには判断できなかった。



二十六人の視線が、



綾介に集まっている。



時間がこくこくと進むのに比例して、



消える時間は綾介に



笑って近寄ってくる。



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