シニガミチェーンメール



綾介が罪悪感に苛まれる。



赤崎、ごめん…



ごめん、ごめん、ごめんなさい…



心の中で謝っても意味はない。



そして、



まだメールが送られていないのは、



モルテ候補としてあげた



あの三人だった。



花香は友達から送られてきたのだ。



息が苦しく、



胸が締め付けられるような気分を、



全員が味わっている。



敬遠している人間が、



ハッキリと残ったのだ。



友情を真っ二つに裂き、



人間関係を崩し、



罪悪感を抱かせるこのゲームに、



なんの意味があるのか。



綾介には何も解らず、



固唾を呑んでその三人を見守る。



瑠々子は心なしか楽しげに、



黒はかすかに震え、



竜人は携帯を睨む。



誰かが消える。



それは確定事項であり、



覆ることは、ない。



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