シニガミチェーンメール



「…」



久琉斗はすぐに送信ボタン押した。





♫ピロロロロン♫





鳴ったのは、綾介の携帯。



久琉斗はかなり警戒心が強く、



心に踏み入るのを許した人間は、



玲二を除くと、綾介しか居ない。



…誰に送れば?



送る人物は、二十三人もいる。



『送信先』には、



クラス全員の名前と、父と母のみ。



…誰に送ればいい?



そう考えて、



綾介はすぐにその人物が思い当たった。



未来に送らなきゃいけない…



宛先を『未来』にして、



綾介は送信ボタンを押す。



押した瞬間に、



残りの二十二人に対する



激しい罪悪感が心に残った。



…解ってる!



自分と仲の良い友達に送るんだろ?



なんで罪悪感を感じる…?





♫ピロンピロロン♫





未来の携帯が鳴り、



次々と音は鳴っていく。



基本、男子がメールを送るのは男子、



女子が送るのは女子である。



すなわち、男子全員には届いた。



あとは、女子に送るのみ。



< 56 / 170 >

この作品をシェア

pagetop