シニガミチェーンメール
「…」
久琉斗はすぐに送信ボタン押した。
♫ピロロロロン♫
鳴ったのは、綾介の携帯。
久琉斗はかなり警戒心が強く、
心に踏み入るのを許した人間は、
玲二を除くと、綾介しか居ない。
…誰に送れば?
送る人物は、二十三人もいる。
『送信先』には、
クラス全員の名前と、父と母のみ。
…誰に送ればいい?
そう考えて、
綾介はすぐにその人物が思い当たった。
未来に送らなきゃいけない…
宛先を『未来』にして、
綾介は送信ボタンを押す。
押した瞬間に、
残りの二十二人に対する
激しい罪悪感が心に残った。
…解ってる!
自分と仲の良い友達に送るんだろ?
なんで罪悪感を感じる…?
♫ピロンピロロン♫
未来の携帯が鳴り、
次々と音は鳴っていく。
基本、男子がメールを送るのは男子、
女子が送るのは女子である。
すなわち、男子全員には届いた。
あとは、女子に送るのみ。