シニガミチェーンメール
メールが今、ストップしているのは、
クラスのムードメーカー、
黒川 信人(クロカワ ノブヒト)。
黒川は散々迷った素ぶりを見せた挙句、
六分十一秒が経ってから、
送信ボタンを押した。
♫ピンピンピロン♫
可愛らしい着信音が鳴る。
届いたのは______
裕美子ではない、
山地 白華(ヤマチ シロカ)。
義乃は勝ち誇った笑いを浮かべ、
裕美子を見る。
裕美子は椅子から崩れ落ちて、
地面に手をついた。
「…やだ。死にたくない。
義乃、死んで」
「残念。自己中なあんたのために命を
懸ける奴なんて、いるわけないじゃん」
義乃は冷たく、淡々と言い放つ。
ドロリと粘つく気持ちの悪い液体が、
教室を満たしているような錯覚に
襲われる。
__モルテが決まったようだ__