シニガミチェーンメール
「久留島、消えろ!」
一つの罵声が真子に降りかかる。
「あんたがモルテになれば!?」
真子は髪を振り乱しながら、
般若のような形相で
言った男子を睨んだ。
前にこのような騒ぎを
止めてくれていた委員長__
園田 暁美はもう居ない。
「おい、お前ら、やめろよ」
綾介が一声言うと。
「はぁ!?神楽、お前、
昨日のこと忘れたのか!?
めでたい奴だな!」
「叫んでも意味はないって言ってんだ」
綾介は冷静に席につく。
悪口は教室の上を行き交っては、
さらに騒ぎを大きくしている。
「真子を今日のモルテにしよ!」
「それ賛成!」
「おっしゃ!
こいつにはメールを送るなよ!」
「ちょっと!
頭おかしいんじゃないの!?
真子に一番に送りなさいよ!
退学にさせるわよ!」
「存在が消えれば、
お前なんかなんの権限もね〜んだよ!」
♫ピロロロロン♫
ピタッと罵声が止まり、
その音の鳴った方を全員が見た。
「…神楽かよ」
シニガミチェーンメールが
送られたのは、神楽 綾介。
綾介は携帯を、
クラスメイトの鋭い、
突き刺さる視線の中で
ゆっくりと開いた。
__シニガミチェーンメール__