フクワラ匕



「本当よ。


だって、あたしの大好きな人に

…とても似ていたから。」





一瞬この懐かしそうに目を細めた少女。

だけどすぐに憂いをふくんだような

表情に戻った。



「でもね、あなたもわたしに憧れてたのよ?

よく、言ってたもの。

わたしみたいになりたい、って。」


「えっ?」


思いがけない言葉に耳を疑う。


< 10 / 79 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop