フクワラ匕




「やるわ…!」


「何を?」


少女はいたずらっ子のような顔で

あたしの顔を見つめている。

しびれをきらしたあたしが叫ぶ。



「あなたの代わり!

あたしにやらせて!」



「フフフ。よく言えました。」



少女が楽しそうに笑う。

思わずその様子に見とれてしまう。


そしてその声を聞いて思う。

もうすぐあたしもその鈴のような笑い声で

笑えるんだ…




あたしはこの時から少女の罠にはまっていた。


少女があたしに仕掛けた

深くて甘い甘い罠…




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