フクワラ匕
あたしの顔―
ぱっちりとして茶色い自慢の目。
スッと小さくてバランスのとれた鼻。
薄いピンク色愛らしい唇。
雪のように白い肌。
すこしウェーブがかった栗色の髪。
“お人形さんみたい”
たまにそんなこともいわれたっけ…
本当にどれもあたしの自慢だった。
なのに!
今、目の前の鏡に写るのは…
ミイラのように醜い土気色のしわしわの肌に
醜い空虚な穴五つ。
醜いなんてものじゃない。
おぞましい。まるで化け物だ。
絶対許さない!
あたしをこんな風にしたのは誰?!
ふつふつと怒りさえわいてきた。