フクワラ匕


「亜美!」


黒川君と入れ替わりに入ってきた遙陽が

心配そうにあたしを見ている。


「遙陽…」


あたしは遙陽に全て話した。

中学のこと、今日のこと。


遙陽は黙って全部聞いてくれた。


「…今日はもう帰ろう」


最後に一言だけそう言った。



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