冷たい上司の秘密の誘惑
如月はチャライ奴だが、ここぞと言う時、

頼りになる男だ。…オレは安心した途端、

睡魔に襲われた。…もう体が限界を超えていたようだった。


その日はずっと、眠って過ごした。

食欲なんてわかない。

とにかく水分だけは、目が覚めたらとるようにしていた。

目が覚めるたびに、汗で、パジャマはビッショリだったから。


…美穂。早く帰ってこい。

…お前の顔が早く見たいよ・・・


「・・・長?」

「・・」


「…部長?」

「・・・ん・・・」



「汗、ビッショリじゃないですか?

着替え準備しましたから、着替えましょう?

温かいお湯も持ってきましたから、体もしっかり拭いて」


「う・・・ん」

・・・その優しい声に、夢見心地のまま、従う。

上のボタンを外すと、温かなタオルで拭かれ、気持ちがいい。

服を着替えさせてくれて、上布団のシーツも代えてくれた。


「下のシーツは明日の朝代えますね」

そう言って、タオルを敷いたらしい。
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