冷たい上司の秘密の誘惑
青天の霹靂?!

…オレの目の前まで来た美穂は、

力一杯、オレのネクタイを引っ張り、

あろうことか、オレの唇を奪った。


「・・・」

驚きのあまり目をパチクリするオレに対し、

真っ赤な顔で、オレを睨む美穂がいた。


「…私も、篠田部長が好き・・・です」


「・・・え?」


「三谷先輩とは、付き合ってません・・・

私が篠田部長の事好きなの、三谷先輩は知ってました」

「・・・なんだよ、それ」

…じゃあ、なんで、オレにあんな電話をしてきた?


「何であんな電話をしてきたのか、不思議なんだろ?」

「三谷先輩」「誠」

オレと美穂の声が重なる。

ツカツカと俺達の前まで来た誠は、オレを力一杯殴った。

突然の事に、グラッと、体勢が崩れた。・・・でも、

美穂が慌ててオレを支えた。


「男のくせに、イジイジしやがって・・・

今夜は本気で、美穂を奪うつもりだった。

お前が何も行動に出ないなら・・・な?

でも、何とか動いてくれたみたいで良かったのか、わるかったのか」

「…誠」
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