ネコがくれたモノ。



「あたし…好きなんです」


言ったあとに後悔した。


ものすごく、後悔した。


相沢さんは何も言ってくれない。


「…木島さん」


「はい」


「ごめん、俺」


「いいの、いいんです」


聞きたくない。


だって、結果はわかってる。


ごめんのあとなんて…。


「ごめん…」


「あの、一昨日のことは別に怒ってないんで大丈夫です」


「えっ」


「だから、もう友だちに戻りましょう?」


そう笑って返すと、相沢さんは複雑そうな顔で頷いた。


「あたしこれからバイトなので」



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