ネコがくれたモノ。
「あ、いた」
その声にあたしと澄美は振り返る。
「遥翔」
「よっ」
そこには遥翔さんともう1人女の人。
すごくかっこいい印象のある人だ。
「木島ってあいつ」
「ああ、あの子か。了解」
そう言ってあたしに近づいてくる。
そして手を前に出した。
「市川和帆。よろしくね」
「木島励です…」
あたしが、その手を取るとガシッと掴んできて大きく揺らした。
「え?なに?どういうこと?」
澄美は全くわかってないと言った様子。
あたしも。
あたしも、全くわからない。