ネコがくれたモノ。



視界に入ったのは悲しそうに見る相沢さんの顔。


「やっと向いてくれた」


「…」


すぐに下をむいて相沢さんから視線をそらす。


「…もう、とうぶん会えなくなる」


いきなり話を切り出す相沢さん。


あたしの気持ちなんて無視。


「帰ってくるまで、待っていてほしい」


「…待つ?」


「一人前になって、挫折せずに本場で学んで帰ってくるまで」


「……」


「正直に答えて欲しいことがあるんだ」


「なんですか?」



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