ネコがくれたモノ。
ほんとに暗い。
それに寒い。
となりの相沢さんはゆっくりとあたしに合わせて歩いてくれてる。
息が白く出ていてそれが寒さを表していた。
「あいつ、いいやつなんだよ」
「いや…」
「ああ見えてめっちゃ頭いいしね」
「そうなんですか?」
「うん。全然頭いいよ。すごい努力家」
あたしを見てニッと笑うとまた前を向いた。
「また遊びにおいでよ。
あいつのことも紹介するからさ」
「いいんですか?」
「レイとあそびたいでしょ?」
「はい」
はい、とは言ったものの。
少しだけ、相沢さんにも会いたいと思った。