ネコがくれたモノ。
「えっ?」
もしかして、声が漏れてた?
「泣いてるよ」
そっとあたしの頬の上を指でなぞる。
泣いてる?
「うそ…っ」
ゴシゴシと目をこする。
「すみません」
「…謝ることないよ」
あたしはレイを離して立ち上がる。
「レイに会えたんで帰ります」
「それじゃあ、送るよ」
「いや、いいんです!ほんとに!」
「俺が送る」
遥翔さんがいきなりそういった。
「買い物行くついでに」
「でも…」
「ほら、帰んぞ。
お前はここで待ってて。話すことあるから」
「あ、あぁ」