ネコがくれたモノ。



その時、チャイムが鳴った。


相沢さんはハッとしたように玄関に向かう。


ドアが空いたと同時に聞いたことのある声が聞こえた。


「また痩せた?」


「少しだけ」


「あれ、誰か来てんの?」


「うん、木島さんが」


「木島?」


そういうと足音が近づいてきた。


「お前、嫁かよ!」


あたしを見ての第一声。


苦笑いであたしは遥翔さんを見た。


「遥翔さん、お久しぶりです」


「久しぶり〜。俺の分も作っといて」


「了解です」


遅れて相沢さんもやってくる。


「奏響、風呂かして」


「着替えは?」


「持ってきた。泊まろうと思って」


「またなんかあったの?」


「まぁいいから」


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