ネコがくれたモノ。
木島を送って帰ってきた奏響は悲しそうに笑った。
最近、そう笑うことが増えた。
きっと。
きっと、アイツのせいなんだろう。
「前よりは元気そうでよかった」
「うん。木島さんのおかげかな」
「奏響はあいつのことどう思ってんの?」
「どう?」
「ん」
「友だちかな。
だってさ、まだ数回しか会ったことないんだよ?そんな遥翔が思ってるような関係にはならないって」
ははっと笑ってソファに座った。
そして、そっと置いてあったコーヒーを飲む。
「今の俺にはそんなことできないよ」
「それもそうだな!お前不器用だし」
「そうだね〜」