ネコがくれたモノ。
俺たちの間にいた優しい光を。
忘れられない。
昔の思い出たちを。
モノなんかでは表しきれないほどの思いが俺たちにはあった。
「そう言えば、政略結婚進めてるらしいね」
「勝手に親がウキウキしてるだけだろ」
「俺はいい子だと思うよ、澄美ちゃん」
その言葉に奏響を睨む。
奏響は気にしていないように写真を段ボールの中に入れて俺を見た。
「別に、遥翔の敵に回るわけじゃないけど今までの相手とは違うと思うな〜」
ソファに寝転がってにっと笑う。
俺はただ視線を外した。