ネコがくれたモノ。
自然と木島は俺の隣に来た。
「さっきはすみません、あたしのお母さんが」
「大丈夫だよ。
なんか、木島さんのお母さんって感じだったね」
「それ…褒めてますか?」
「うん」
「ありがとうございます!」
嬉しそうににっこり笑った。
そして、上機嫌になったのかたまにスキップしたりして俺の隣を歩いていた。
「あ、遥翔さん!」
「ん?」
「これ、レイにあげようと思って」
そう言って取り出したのはねずみのおもちゃ。
「喜んでくれるかなって思って」
「忘れ物ってこれ?」
「あ、そうですよ」
「…レイへの愛が強過ぎるよ」
「遥翔さんに言われたくありませんよ」
そう言って嬉しそうに笑ってねずみのおもちゃをしまった。