ネコがくれたモノ。



家に着くなり、俺はものすごいタイミングのわるさに足を止めた。


「どうした?」


「あの車……」


澄美の家の車だ。


すぐにわかる俺は天才かもしれない。


「俺たち、帰ろうか?」


「いや……」


「むしろいてほしい?」


「うん」


なんなのだろう。


いつもかんじるこの嫌な感じ。


どうにかなんないかな。


また、断ったら父さんはため息を吐いて俺を冷たい目で見るんだろう。


「おっけ」



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