True〜新選組と消えた記憶〜
所替わって、屋敷の門前。
門から出た薫が、ふと振り返ると表札が目に留まった。
『長州藩邸』
表札に記された言葉を見て、薫は驚愕した。
長州と言うと、土方が新選組の敵だと言っていた藩ではないか。
薫「わわわ、私とんでもないことを………!!取り合えず、何も話さなくて良かった〜。」
薫は少し安心したあと、猫を抱え直して歩き出した。
そして前から男が歩いてくるのが見えた時、薫の頭に疑問が浮かんだ。
薫「………どうして私のことを"郁"って呼んだんだろう。」
?「………いずれ全て明らかになる。」
薫「一一一っ!!?」