True〜新選組と消えた記憶〜




前から歩いてきていた男に、すれ違い様に声を掛けられた。


そして、その内容に薫は驚いた。





急いで薫が振り返ったが、男はそのまま長州藩邸に入っていった。


薫「今の………どういうこと?」





薫は、その男の背中をじっと見た。


そして少しの間だけ思考を動かしたが、我に返って屯所へと急いだ。





それでも薫が屯所の近くまで来た頃には、日が傾いていた。


薫が急いで門を潜ろうとすると、正面からどすの利いた低い声が聞こえてきた。





土「こんな時間まで何してやがった。」


薫「一一一っ!!あ、土方さん………。」




< 106 / 310 >

この作品をシェア

pagetop