True〜新選組と消えた記憶〜




郁は廉の言葉に頷くと、静かに部屋から出ていった。


しかし廉は、いつまでも動こうとしない。





薫「壬生浪士組………古高……………?」


薫は、動かない廉を見ながら小さく呟いた。





すると突然、廉は立ち上がり襖を開けた。


そして月の光が部屋に差し込んで数秒後、廉は見えないはずの薫を見た。





廉「郁、必ず土方歳三の弱点を見付け出せ……………!!」





一一一一一がばっっ


薫「な、何………今の……………」





飛び起きた薫は、暴れる心臓を押さえた。


部屋を見渡してみると、土方が机に突っ伏して寝ているのが分かった。




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