True〜新選組と消えた記憶〜




薫が木に登りきる頃に、土方はようやく木の下に来た。


しかし薫が下に降りるはずがなく、猫と共に木の上から土方をからかった。





土「降りてこい!!」


薫「いやだ〜。」


猫「にゃぁ」





どれだけ声を掛けても降りてこない薫。


どうしたものか、と考えていた土方はある方法を思い付いた。





土「薫。」


薫「なぁに、土方さん。」





土「言う事を聞かない奴は、俺は嫌いだ。」





そう土方が言い切るや否や、薫は土方の目の前に降りてきた。


薫の素早さに土方が驚いていると、薫は口を小さく開いた。




< 205 / 310 >

この作品をシェア

pagetop