True〜新選組と消えた記憶〜




土方は、頭を鈍器で殴られた気分になった。


薫が長州の間者だった。


土方にとっては、信じたくない話だった。





それなのに、信じるどころか納得してしまう自分が心の奥底にはいた。


山崎が少し前に話していたことと辻褄が合うからだ。





土「薫が………敵?」


桝「……………。」


土「………ちっ」





土方は舌打ちをすると、気絶した桝屋をその場に残して小屋を出た。


そして、そのまま総司の部屋に向かい勢いよく襖を開けた。





一一一一一すぱーんっ


土「薫、ちょっと来い。」


薫「土方さん?うん、良いよ!!」




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