True〜新選組と消えた記憶〜
12章
土「………薫?」
薫「……………すぅ………すぅ………」
山「泣き疲れて寝てしまったようですね。」
山南の言葉を聞くと、皆が一斉に安心したかのように息を吐いた。
すると、斎藤が静かに立ち上がり、薫の横に腰を下ろした。
そして薫の髪を手に取ると、何も言わずに毛先を刀で整え始めた。
土「あー、斎藤………すまねぇ。」
斎「いえ………俺が勝手にやっていることです。」
斎藤は静かに首を降ると、再び手を動かし始めた。
すると、ばらばらだった薫の毛先が綺麗に整った。