True〜新選組と消えた記憶〜




土「はぁ………薫、俺の気持ちも考えてくれ。」


薫「嫌………嫌だ……………!!」





土方は、薫には少しでも安全な場所に居てほしかった。


しかし、土方の言葉を薫は聞こうとしなかった。





すると土方は、薫の腕を引っ張って自分の腕の中に薫を閉じ込めた。


一一一一一ぎゅっ





土「必ず………必ず迎えに行ってやる。だから、俺のことを待っててくれ。」


薫「…っく、ひく………離れたくないよぉ!!!!」





土方の腕の中で、薫は涙を流した。


いつ死ぬかも分からない、この動乱の時代。


そんな時代に土方から離れるのが、薫にとっては不安で仕方なかった。




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