True〜新選組と消えた記憶〜
土方が尚も口を開かないでいると、左之が土方に更に言葉をかけた。
左「なぁ、土方さん………薫は女だ。」
土「………それくらい分かっている。」
左「俺らみたいに体は丈夫じゃねぇし、考え方とかも違う。」
土「………だから何だ。」
左之の遠回しの言い方に、土方は左之を睨み付けた。
左「俺らと違う対応をしないといけない時もあるってこと、忘れねぇでくれ。」
土「……………。」
左之はそれだけ言うと、新八が引いた布団の上に薫を下ろしてから、新八と部屋の外へ出ていった。